季節の見所とコースの紹介


オオルリ

キビタキ

巣立ち直後のフクロウの雛

ヤマガラ

ヒレンジャクの群れ

魚を飲み込んでいるカワアイサ

ノウサギ

 山中湖は気象環境的にはブナに代表される夏緑広葉樹林帯に属し、現在でも湖畔から三国山や石割山稜線にかけて、季節感に富んだブナの森を見ることができます。また、富士山の火山活動による鷹丸尾溶岩流にはハリモミや、コナラを中心とした自然林が、さらにカラマツの植林地や馬匹の飼料生産のために維持されてきた草原など実に多様な植生環境が存在します。同時に、こうした植生環境は多種多様な野鳥や哺乳類、昆虫などの動物たちを育み、四季折々の楽しみを提供してくれます。
冬が長い山中湖でも4月ともなれば、そこかしこに春の息吹を感じることができます。文学の森や東京大学富士演習林周辺には、先ず林床のカタクリやダンコウバイ・アブラチャンなど低木の木々が花をつけ、コブシなど高木の木々の花が開くころにはシジュウカラなどカラ類の囀りに混じってキツツキのドラミングが周辺にこだまします。2月に早々と産卵を終えたヤマアカガエルのオタマジャクシが泳ぐ水路には、ヒキガエルが群れをなし、餌台に集まっていたホンドリスや、足跡や食痕、糞の生活痕を頻繁に目にしていたイノシシやシカなどの哺乳類たちも繁殖期を迎え、その活動範囲が限定されてきます。5月から6月にかけては、山中湖の森が最も賑わう季節です。ブナの葉が広がる時期ともなれば、遠く熱帯や亜熱帯の森から山中湖で繁殖する夏鳥たちが飛来します。三国山や石割山のブナ林はオオルリやコルリ、コサメビタキが美しい囀りを競い合うようになります。巣立ち直後のフクロウのぬいぐるみの様な愛らしい姿に出会うのもこうした場所です。キビタキは村内のいたるところで見かけ、個体数は減ったもののサンコウチョウの特徴的な囀りもきくことができます。早朝と夕暮れ時、旭日丘周辺の別荘地では最も巧妙な歌い手であるクロツグミやアカハラなど大型ツグミたちの大合唱が繰り広げられます。

 夏の山中湖では夜行性の動物たちの観察が楽しい。日が落ちた神社の境内や湖畔に残るブナやケヤキの巨樹からは、樹洞棲の数種のコウモリが次々と飛び出し湖面を音も無く乱舞します。夏の空がとっぷりと暮れると、ムササビやモモンガが活動を始め、30mを越すコナラの梢から見事な滑空を見せてくれます。鷹丸尾の溶岩の裂け目からはヒメネズミやアカネズミが顔を出し、林床を活発に駆け回ります。東京大学富士演習林や別荘地には豊かな森の象徴ともいえるヒメボタルが点滅しています。
 朝晩の肌寒さを感じる頃になると、広葉樹の葉が色づき雨上がりの森では、カツラの落ち葉から独特の芳香が漂います。高指山や大平山の稜線にマユミの実が赤く色づく頃、北からツグミの群れがやってくると、後を追うように冬鳥の飛来が始まります。ハシラダカは秋から冬にかけて山中湖で最も良く目にする冬鳥です。富士山の中腹まで雪が覆うようになると、繁殖期を富士山で過ごしたウソ・ルルビタキ・カヤクグリなどが降りてきます。冬枯れたハンノキの梢に、季節外れの黄色い花が咲いたかと見まがうマヒワの群れ、時に数百羽の大群を作るアトリ、雪の上を行きつ戻りつする真っ赤なオオマシコやベニマシコたち。富士山からのウソに混じって大陸や千島列島からと言われる一段と鮮やかなアカウソやベニバラウソ、黄色い実が熟す2月頃にやってくるレンジャクなどの姿を求めて冬の山中湖にやってくるバードウォッチャーやカメラマンは年々多くなっています。湖面にはガンやカモを中心とした水鳥が浮かんでいます。近年の環境省の調査によれば、山中湖は県内で最大級の水鳥飛来地で、20種を超える水鳥が越冬するということです。
 雪が積もった湖畔の森や演習林、別荘地でも多くの哺乳類の生活を確認できます。イノシシ・シカ・テン・イタチ・ウサギなどは足跡を比較的良く目にしますが、時にはアナグマや、小さいながらアカネズミなども冬のエコツアーの定番であるアニマルトラッキングの対象となります。そして、カモの雄の求愛行動であるディスプレイが始まり、気の早いカラ類が巣箱を気にし始めると、山中湖の春もそう遠くありません。

NPO法人アースバウンダー
小野俊彦

●申込み・問い合せ先
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電話:0555-62-6006
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